特集記事

理路雑然 /-95-

2017年11月11日(土)

特集記事

理路雑然

真面目なので選挙のある度に考える。党や候補者に迷いのない人はともかく、自分の代弁者と考えると難しい。まず候補者の能力や見識は限られるが政治が扱う分野は広く深い。それを補うために集団として政党がある。人を選ぶのか政党を選ぶのか。どちらもあり、総合的にというのが答えだが、我々も心が狭いのでそう大らかに判断できない。自分の好みと関心事を中心に考えてしまう。すべてのことがらに候補者と意見が100%同じはない。せいぜい6割同じならいい 

よく聞くのが、あの人は誠実で人が良さそうだからというのは疑問だ。人が良いことと政治家に適正かということは関係ない。いい人は政治家になってはいけない。本人が破滅する。嫌がられても国の将来のために、必要な政治を進めるのが役割だ。その為には嘘も言う。それが叶えば責任を取って舞台を去るのが宿命だ 

ところが選挙で有権者にとって耳障りなことや厳しい現実をいえば当選しない。当選しなければ無力だ。先ずは当選するために調子良いことばかり言わざるを得ず人気取りに陥る。結果として、政治家は嘘をつき、選挙民は意識が低いとなる。このように民主主義は最初から矛盾がある。このことを選挙民は納得する必要がある 

単純に国民多数が望むように政治を進めれば国は滅びる。マスコミも低レベルの選択を作り上げ、国民の意識を下げ続けている。新聞記者と話をした時、彼はそれで良いのですと答えた。その失敗の責任を負うのは政治家ではなく選んだ国民ですからと。


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